終わる、ということ。

当たり前のようにそこにあったもの、
当たり前のようにそこにあったこと、
それが最後の瞬間を迎えると知った時
胸の奥底から沸き上がる感覚がその意味を教えてくれる。
いつも通りのことがこんなにも色鮮やかに目に映り
それが二度とやって来ないということを私は知るのだ。
何百という役、
何千という台詞、
泣いたり怒ったり笑ったり、
誰かを愛したり恨んだり
恨まれたり愛されたり…
蘇って来る記憶にもう
続きは無いのだ。
終わる、ということ。
それは必ずやって来ること。
終わりを始まりに変えて歩き出すことこそ
今の自分に出来ることかもしれない。
